卒業してから免許証を受け取るまで
卒業検定に合格すると卒業証明書が交付されます。ここで免許が取れたと受け取られがちですが、免許証はまだ交付されていません。
残っている手続きが何なのかは、条文を見るとはっきりします。
運転免許試験は3つの科目でできている
条文は、運転免許試験が何について行われるかを列挙しています。
運転免許試験は、免許の種類ごとに次の各号(小型特殊免許及び原付免許の運転免許試験にあつては第一号及び第三号、牽引免許の運転免許試験にあつては第一号及び第二号)に掲げる事項について行う。
続けて挙げられているのが次の3つです。
- 自動車等の運転について必要な適性
- 自動車等の運転について必要な技能
- 自動車等の運転について必要な知識
指定自動車教習所の卒業証明書で免除されるのは、このうち2番目だけです。残る適性と知識は試験場で受けます。
つまり卒業証明書は「試験の3分の1を免除する書類」であって、免許そのものではありません。詳しい仕組みは指定自動車教習所とは何が違うのかにまとめています。
学科試験の範囲も条文で決まっている
知識の試験について、条文は範囲まで定めています。
第一項第三号に掲げる事項についての運転免許試験は、第百八条の二十八第四項の規定により国家公安委員会が作成する教則の内容の範囲内で行う。
範囲は教則の内容の中と決められています。教習所で使った教本が教則に沿っているのはこのためです。
範囲が決まっているということは、対策の的が絞れるということでもあります。市販の問題集を追加で買う前に、教習所で配られた教本を読み直すほうが確実です。
適性試験は教習所のものと別に受ける
入校のときにも視力などの検査を受けますが、試験場の適性試験はそれとは別です。条文が試験の科目として挙げているのは適性・技能・知識の3つで、教習所の卒業証明書が免除するのは技能だけだからです。
眼鏡やコンタクトを使っている場合、入校時に使ったものを持って行ってください。条文は矯正視力を含むとしているので、矯正した状態で基準を満たせば問題ありません。ただし度数が合わなくなっていると、その場で通らないことがあります。
合宿から戻るまでに数週間空くことがあるので、視力に不安があるなら試験場へ行く前に確認しておくほうが確実です。
交付までにかかる時間
手続きが終われば当日中に免許証が交付されるのが一般的ですが、受付時間を過ぎると翌開庁日になります。
- 受付は平日のみのことが多い
- 午前と午後で受付枠が分かれていることがある
- 学科試験の実施時刻が決まっている
朝いちばんで行くつもりで予定を組むほうが安全です。午後に着くと、その日のうちに終わらないことがあります。
都道府県によって受付時間も持ち物も違うので、行く前にその都道府県警察のページで確認してください。教習所で聞いた案内は、教習所のある県の運用であることがあります。
受けに行く先は住民票のある都道府県
手続きをする場所は、教習所のある都道府県ではありません。住民票のある都道府県の運転免許試験場です。
合宿では遠方の教習所を選ぶことが多いので、ここが効いてきます。
- 卒業した日にその場で免許が取れるわけではない
- 地元に戻ってから、あらためて試験場へ行く
- 試験場は平日のみの受付が多く、受付時間も限られる
卒業後の予定に、試験場へ行く日を1日確保しておいてください。仕事や学校が始まってからだと、平日の枠を取るのが難しくなります。
持って行くもの
窓口で確認されるのは主に次のものです。事前に都道府県警察のページで確認してください。
| 持ち物 | 補足 |
|---|---|
| 卒業証明書 | 技能検定の日から1年以内のもの |
| 住民票 | 本籍地の記載があるもの。求められる場合 |
| 本人確認書類 | |
| 眼鏡やコンタクト | 適性試験で必要な場合 |
| 手数料 | 受験料と交付手数料 |
卒業証明書の有効期間は、卒業した日ではなく技能検定を受けた日から数えます。起算点の話は教習には期限が4つあるにまとめました。
手数料は現金で用意する
試験場でかかるのは受験料と免許証の交付手数料です。金額は都道府県で決まっていて、収入証紙や現金で納めます。
キャッシュレス決済に対応していない窓口が多いので、現金を持って行くほうが確実です。 近くにATMがあるとは限りません。
金額はその都道府県警察のページに載っています。教習所の料金には含まれていないので、別に用意しておいてください。合宿の「卒業まで込み」という表示は、試験場での費用までは含みません。
免許証に書かれる条件
適性試験の結果によっては、免許に条件が付きます。よくあるのは眼鏡等の使用条件です。
条件が付くと免許証に記載され、条件に反した運転は違反になります。眼鏡を忘れて運転すると、免許を持っていても条件違反です。
視力が回復した場合などは、あとから条件を外す手続きができます。更新のときにまとめて手続きすることもできるので、急ぐ必要が無ければそのタイミングでかまいません。
学科試験に落ちた場合
学科試験は免除されないので、落ちることがあります。その場合は、あらためて試験場で受け直します。教習所へ戻る必要はありません。
卒業証明書の有効期間が残っていれば、技能試験は免除されたままです。ただし期間を過ぎると免除が無くなるので、受け直すなら期間内にという制約が付きます。
間隔が空くほど不利になるのは、教習で覚えた内容が薄れるためです。卒業した直後がいちばん頭に入っているので、早めに受けるほうが結果的に楽になります。
免許を受けたあとの1年間には別の扱いがあります。そちらは免許を取ってからの1年間の扱いにまとめています。