合宿免許を確かめる

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指定自動車教習所とは何が違うのか

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「教習所を卒業すれば試験場での実技試験が免除される」とよく言われます。これは正しいのですが、どの教習所でもそうなるわけではありません。

免除の根拠は道路交通法にあり、そこには免除される条件がはっきり書かれています。このページは、その条文だけを見て、何が違うのかを整理します。

免除しているのは教習所ではなく法律

まず、教習所そのものが試験を免除しているわけではありません。免除を定めているのは道路交通法で、免除の入り口になるのが卒業証明書という書類です。

そして、その卒業証明書を発行できる主体は条文で限定されています。

指定自動車教習所は、技能検定員が前項の証明をしたときは、当該証明に係る者に対し、内閣府令で定めるところにより、内閣府令で定める様式の卒業証明書(指定自動車教習所において教習を終了した旨を証明する証明書をいう。以下同じ。)又は修了証明書(指定自動車教習所において教習を受け、仮免許を受けて運転することができる程度の技能及び知識の水準に達した旨を証明する証明書をいう。以下同じ。)を発行することができる。

主語が「指定自動車教習所は」になっています。指定を受けていない教習所は、この書類を出せません。

書類が出せないということは、免除の入り口に立てないということです。指定を受けていない教習所で教習を受けても、運転免許試験場で技能試験を受けることになります。

「自動車教習所」と名乗ることは誰でもできる

紛らわしいのは、看板の名前に制限が無いことです。「自動車教習所」「ドライビングスクール」といった名称そのものは、指定の有無と対応していません。

判断の材料になるのは名称ではなく、公安委員会の指定を受けているかどうかです。各都道府県の警察や、指定自動車教習所の団体が一覧を公開しています。申し込む前に、その教習所が一覧に載っているかを確認してください。

指定を受けると、何が課されるのか

指定は「お墨付き」というより、義務が増える仕組みです。条文にはこう書かれています。

指定自動車教習所を管理する者は、技能検定員以外の者に技能検定を行わせてはならない。

検定を誰にでもやらせてよいわけではなく、技能検定員という資格を持つ人に限られます。教習所の側から見ると、資格者を置き続ける必要があるということです。

さらに、行政のチェックも入ります。

公安委員会は、この節の規定を施行するため必要な限度において、指定自動車教習所を設置し、若しくは管理する者に対し、当該指定自動車教習所の業務に関し報告若しくは資料の提出を求め、又は警察職員に当該指定自動車教習所に立ち入り、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。

報告を求められることも、立入検査を受けることもあります。指定というのは、その負担を引き受けている状態のことです。

技能試験の免除は、その体制に対して法律が与えている効果です。だから指定の有無は、料金や設備の差とは性質が違います。

合宿免許を選ぶときにどこを見るか

合宿免許の紹介ページは、料金・宿泊施設・食事の写真が中心になりがちです。どれも申し込みの判断材料になりますが、卒業後の手続きが変わるのは指定の有無だけです。

  • 指定を受けている → 卒業検定に合格すれば、試験場では学科試験と適性検査
  • 指定を受けていない → 卒業しても、試験場で技能試験を受ける

合宿の場合、卒業してから地元に戻って手続きをすることが多くなります。指定でない教習所を選ぶと、戻ったあとに技能試験の予約と受験が別に必要になります。

なお、卒業証明書には有効期間があり、教習そのものにも期限があります。そちらは教習には期限が4つあるにまとめました。

卒業してから試験場でやること

指定自動車教習所を卒業しても、そこで免許がもらえるわけではありません。免除されるのは技能試験だけで、残りは試験場で受けます。

  • 学科試験(免除されない)
  • 適性検査(視力・色彩識別・聴力など)
  • 申請の手続きと手数料

受けに行く先は、住民票のある都道府県の試験場です。合宿で遠方の教習所を選んだ場合も、手続きは地元に戻ってからになります。教習所のある県の試験場では受けられません。

学科試験が免除されないことは見落とされやすい点です。合宿は日程が詰まっていて学科も連続で受けるため、卒業した直後がいちばん頭に入っています。地元に戻ってから日を空けるほど、覚え直しの手間が増えます。

指定かどうかを自分で確かめる

窓口の説明を待たずに調べる方法があります。

  • 各都道府県の警察が、管内の指定自動車教習所の一覧を公開しています
  • 全日本指定自動車教習所協会連合会が、加盟教習所を検索できるようにしています

合宿免許の申込窓口は、自ら教習所を運営せず全国の教習所を取り次ぐ形が多く、その場合に確認すべきなのは窓口ではなく、実際に通う教習所のほうです。窓口のサイトに「全国◯◯校」と書かれていても、その一つひとつを確認する必要があります。

教習所に通わない取り方もある

技能試験を試験場で直接受ける方法もあります。いわゆる一発試験です。教習所に通わないぶん費用は下がりますが、技能試験に合格する必要があり、仮免許の段階でも路上練習の記録が求められます。

指定自動車教習所を選ぶ意味は、この技能試験を受けなくてよくなることにあります。料金の差は、その免除を買っているとも言えます。合宿の料金を「高い」と感じたときは、比較の相手が通学なのか一発試験なのかで話が変わります。

確認するときの言い方

窓口に問い合わせるときは、「指定自動車教習所ですか」と聞くのが確実です。「卒業したら試験は免除されますか」と聞くと、学科試験は免除されないため、答えが噛み合わないことがあります。

公式サイトの記載を見る場合も、「公安委員会指定」「指定自動車教習所」という語があるかを探してください。「認定」「公認」は法令上の用語ではありません。

出典